「こどもの本 2020年2月号」2020.1.23

Kokomo_2

表紙と〈表紙のことば〉を担当させて頂いている

日本児童図書出版協会「こどもの本」、

2月号が発売されました。

絵・文ともに、許可を頂いたので、こちらに掲載します。

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『球根師』

球根植物というものは、随分頑固な植物で、

球根師たちが球根ラッパで合図をするまで

決して花を咲かせません。

屋外のものは彼らの目につきやすいからよいのですが、

屋内のものを咲かせるためには少々工夫が必要です。

彼らが発見しやすいように、見通しのよい窓辺に置くこと。

それから観察しないこと。

球根師はシャイですからね。

(表紙のことば・井上コトリ)

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うちのヒヤシンスたちも、順調に成長しています。

窓辺に置いて、開花を楽しみにしています。

今にも花が咲きそうな時、私はついついじーっと見過ぎてしまうのですが、

そうしていると不思議なもので、なかなか咲いてくれないのです。

諦めてちょっと外に出かけて、家に帰ってドアを開けたら、

中からとてもいい香りがして、「何のにおい…!?」と部屋に入ると、

さっきまで蕾だったヒヤシンスが咲いていた、なんてこともありました。

じっと見ていられると緊張する、というのは、案外植物も

同じなのかもしれません。

人が注目している時に出る何かが、花の開花を遅らせる、

みたいなことが、(科学の世界で)いつか証明されるかも…

なんて考えると、ちょっとワクワクしてきます。

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協会のHPもございますので、そちらもぜひご覧下さい。

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「こどもの本」