「こどもの本 2020年1月号」2019.12.21

日本児童図書出版協会「こどもの本」の、

2020年の表紙を描かせて頂くことになりました。

こどもの本の新刊情報が、ぎっしり詰まった月刊誌です。

私自身、初めての絵本『わたしドーナツこ』が出版された際、

〈私の新刊〉というコーナーに掲載して頂き、

とても嬉しかった思い出のある冊子です。

そんな素敵な機会を頂けて、とても光栄だし、幸せです!!

 

お話を頂いたのは、まだ暑い頃。

「何でも、自由に描いていいです」と言って頂き、

また時間もたっぷりあったため、あれこれと迷いましたが…。

私を推薦して下さった方が、線画を気に入って下さっていたこと。

それから、「こどもの本」の表紙なので、表紙だけれど、

挿絵寄りでもいいのかな?と思い、物語の中の1番いいシーン、

みたいなものを、毎号描いていけたらいいな、と考えました。

表紙の絵に加えて、表紙についての短い文も書いています。

こちらも、どんな文でも(例えば、制作秘話のようなものや、

あとがきのようなもの)可なのですが、色々と考えた末、

私は短い短いお話を書くことにしました。

150文字は、書いてみるととても短く、どう省略するか、

どこを切り取るか、悩みながらも、楽しく制作しています。

絵・文ともに、許可を頂いたので、こちらに掲載します。

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『初日の出』

新しい小さな太陽が、出発の時を迎えました。

これから366日、たったひとりで空から地上を照らすのです。

任務を終えたばかりの太陽が、白い貝殻を差し出します。

歴代の太陽たちがずっと大切にしてきたお守りです。

新しい太陽のたてがみが、厳かに輝きはじめます。

過去と未来の太陽たちが、静かに見守っていました。

(表紙のことば・井上コトリ)

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誰かにとって、何となく捨てられない、残しておきたくなるもの。

そんなものを目指して、取り組んでいこうと思います。

協会のHPもございますので、そちらもぜひご覧下さい。

「こどもの本」