先日納品した新刊絵本の初校があがってきたので、
色校をしに、版元さんに伺う事にした。
出かける準備をしていると、編集さんからメールを頂く。
今日はよろしくお願いします、といった内容のあとに、
「◯ページの象のしっぽが欠けています」とある。
印刷の際に、何かの手違いでちょっと欠けてしまった、
という程度のことを想像して、◯ページを見て驚愕した。
欠けている、と柔らかい表現にして下さっていたけれど、
しっぽの房の部分が、そっくりそのままなかったのだ。
印刷の手違いでも何でもない。
ただただ、私が描き忘れていたのだ。
納品前も、あんなに確認したし、
送っていただいた初校も、
やれ、ここにゴミがついてるだの、ここが黒すぎるだのと、
あんなに確認したのに、全然気付いていなかった。
恐ろしいことだ。
木を見て森を見ず、とは、このことだなぁ、と思った。
気付いてもらえて、本当によかった。
「インクとペンを持って伺います」と返信をして、家を出た。
