絵本のこと5〜発売!
2作目の絵本「ちいさなぬま」、8月27日に発売しました!
決して、明るく爽やかなお話ではないけれど(なにしろ、沼ですし!)、元気いっぱいなお話でも勿論ないけれど。 例えば夜、暗がりを、明るく灯す強さではなく、灯りはないけどぼんやりと、一緒に朝を待つような、そんなお話が書きたかったのです。
私たちは、どうしようもない事で、時々苦しくなってしまうことがあります。それは、大人も子どもも、一緒です。 どうしようもない事を、どうしようもない事だ、と受け入れるのは、実は残酷なことなのかもしれません。だからおとぎ話には、“本当はお姫様なのに”しいたげられていたり、“本当な王子様なのに”魔女に醜い姿にさせられているお話が、あるのかもしれません。そこには、今は不当な扱いを受けているけれど、最後には正当な評価を受けられるのだ、という夢があります。 でも現実は、実際お姫様でもないし、魔女に呪いをかけられているわけでもないし、誰のせいでもないけれど、◯◯だ、という事の方が多くて、だからこそ、苦しくなってしまう事があるのだと思うのです。 今回の主人公「ぬま」が、沼である事は、どうしようもなく、変えられる事ではありません。でも、ぬまが沼でありながら、変えられる事だって、きっとあるのだと思うのです。そういう部分を、いつも見ていけたらいいな、と思っています。 「ぬま」がどんな風に変わったのか、ぜひ、読んでみて下さい!
ちょっと書き過ぎたかもしれません…
—————– この絵本を出版するために、本当にお世話になった、講談社の小川さん。 新人のくせに、勢いも熱さもない、のらくらな私を、最後まで見捨てずに面倒を見て下さいました。小川さんがいなければ、この絵本は、出版されなかったと思います。本当に、ありがとうございます。 そして、素敵なデザインに仕上げて下さった、デザイナーの阪戸さん・堀さん、ありがとうございます。あの青の色、大好きです。 それから、ことりつながりで、帯文を書いて下さった、ことり文庫の川崎さん。強い言葉を、ありがとうございます。 それからそれから、前回の「チーム・ドーナツこ」のみなさんと、チャイルドのみなさん。ずっと、あたたかく見守っていただいて、ありがとうございます。なんだかもう、親戚の人たちみたいな、そんなあたたかさで、いつも励まされています。 下北・経堂まわりの、おねえさんおにいさんたちも。いつも、話を聞いてくれたり、励ましてくれて、ありがとうございます。地元でもないのに、近くにそういう人たちがいるの、本当に幸せなことです。 それから、自信がなくて、落ち込んでばかりの私を、「天才!」といって、笑わせてくれる、奇特な友達も。 最後に、「次の絵本は?」と聞いてくれたみなさん。本当に、励まされました。新作、ぜひ読んで下さい! —————–
あらあら、だいぶ長くなってしまいました… 小さな原画展のことは、また改めてお知らせします! |