近所の焼き鳥屋の前を、いつもウロついている鳩集団がいる。
鶏を焼く匂いがするだろうに。
怖くないのだろうか?
何を食べているのか、丸々と太っている。
焼き鳥屋の前で太るなんて、
相当何も考えていないボンヤリ派か、
もしくは日本では鳩が食べられる事なんてない、
と高を括っている頭脳派か、どちらかだろう。
鳩のイメージとは程遠いけれど、
食えるもんなら食ってみろ、
と挑発している戦闘派という可能性もある。
その場合、丸々と太っているように見えて、
実は全部筋肉、マッチョなのかもしれない。
人間ならば、何派なのか、見れば大体分かるし、
犬や猫も、何となく分かる気がするけれど、
鳩となると、なかなかそうはいかない。
皆素っ頓狂な顔で、何もなさそうな地面を突いてみたり、
ゴミを啄んでペッと吐き出した直後、
忘れたのか、やっぱりいけるんじゃないかと思ったのか、
もう1度同じゴミを啄んでまたペッと吐き出すという行為を
繰り返してみたり、
首をキコキコ動かしてみたり、突然飛んでみたり、
かと思えば、車が来ているのに地面突きに夢中になって、
車を立ち往生させてみたりするばかりで、
こんな事を言っては何だけれど、もしかして皆ボンヤリ派…
というか、むしろボンクラ派なのではないだろうか…?
と思えてくる。
でも、そんなはずはない。
人間にも色々いるように、犬や猫にも色々いるように、
鳩だって、色々なはずだ。
眺めていたら、1羽の鳩と目が合った。
向こうもこちらをじっと見ている。
身体の割に小さな頭が、太ったせいで、より小さく見える。
この鳩は、何派なのだろうか?
1対1なら、分かるかもしれない。
しばらく見つめあっているうちに、
こいつは本当にボンヤリ派というか、
限りなくボンクラ派なのかもしれない、と思った。
向こうもそう思っていたかもしれない。
