住宅街を歩いていると、
よく手入れされた生け垣から、
1本だけ、にょきっと伸びた枝がある。
10cmくらいだ。
あらあら、切り忘れ?と思ったけれど、
1本だけそんなこと、あるだろうか?
そこだけ残して切る事は、
かえって難しいように思えた。
もしかしたら、わざと残したのではないだろうか?
それとも、枝の生命力がそこだけ異常に強くて、
一夜にして伸びてしまったのだろうか?
どちらにしても、可愛らしいと思った。
なんだかとても尊いものを見たような気がして、
その枝にちょこんと触れてから、歩き出した。
