「こどもの本 2020年7月号」2020.06.29
表紙と〈表紙のことば〉を担当させて頂いている 日本児童図書出版協会「こどもの本」、7月号です。 ・・・・・・・・・・ 『旅するナナホシ』 賑やかな音楽とともに、やって来たのはナナホシたち。 ナナホシたちは、その名の通り、 身体に7つの星を持っている、とても幸運な人たちで、 箱馬車で心の向くままに、旅をしながら暮らしています。 彼らが訪れた土地には、よいことがあると言われていて、 ですから彼らはどこへ行っても、いつも歓迎されるのです。 (表紙のことば・井上コトリ) ・・・・・・・・・・ 7月→七夕→星→ナナホシと連想して、 世界中で幸運の象徴とされているナナホシテントウのイメージと、 子供の頃憧れたジプシーの人たち(今は、ロマと呼ぶことが多いようです) のイメージを絡めながら作りました。 現実の世界では、私がただ憧れていたものとは違い、 複雑な問題もあるようですが、だからこそお話の世界では、 「どこへ行っても、いつも歓迎される」幸せなナナホシを 描きたいと思いました。 写真に添えたガーベラは、馬が咥えた花のモデルです。 これを制作したのは、4月の終わりから5月の初めにかけてですが、 先日運よく同じものを見つけることができました。 近所のお花屋さんには、ちょっと変わった、個性的で愛らしい花が多く、 通うことが日々の楽しみになっています。 私は、色に対する頑固さがあり、好きな色というのが割とはっきりと 決まっていました。 ピンクだったら、黄が入ったピンク。青だったら、緑寄りの青。 黄色だったら、寒色系のレモン色が好き。 逆に、青が入ったピンクや、赤みのある青。暖色系の黄色は、 あまり好きではなくて、実はほとんど使ったことがありませんでした。 でも、花の色を眺めるうちに、今まで避けてきた色たちが、 次第に好きになってきました。 この7月号は、そういう意味で、私的にはちょっと新しい私です。 ・・・・・・・・・・ 日本児童図書出版協会 「こどもの本」 |