天井裏を掃除しようと思って、
久しぶりに、天井扉を開けてみたのだ。
すると、アシカだかオットセイだか定かではないけれど、
とにかくあの系統の海洋生物が、べチンッ!!!と、
ものすごい音を立てて落下してきたのである。
ちょうど扉の上にいた時に、開けてしまったのだろう。
大丈夫だろうか?
家の天井裏に、こんな海洋生物を住まわせた覚えはないし、
だから、私の責任というのはちょっと言い過ぎだけど、
骨折などしていた場合、知らんぷりをするわけにもいかない。
手当ては?病院は?移動手段は?
どうしたらいいのだろう?こんな特殊な生き物を。
困惑していると、そのアシカだかオットセイだかは、
でっぷりした体をモゴモゴと動かして半身を起こし、
「いてぇ、いてぇ、おぉいてぇ!」
と、鼻に皺を寄せて、江戸っ子のオッサンみたいな口調で
言ったのである。
短い前脚で脇腹をぺチンぺチンと叩きながら。
随分と痛そうではあるけれど、
どうやら骨折はしていないらしい。
あーよかった。
と、思ったところで、目が覚めた。
おかしな夢だった。
結局あの生き物は、アシカだったのだろうか?
オットセイだったのだろうか?
目覚める前に、本人に聞いてみればよかった。
今度会う事があったら、聞きそびれないようにしよう。
