「てがみがほしいみつあみちゃん」の世界のこと 2015.12.02

20151202

20151202

みつあみちゃんのお話の世界には、

子供の頃の自分が(実は今も!)、

あったらいいな、いたらいいな、

と思っていたものたちを、たくさん詰めました。

お菓子の詰め合わせを作るような、とても楽しい作業でした。

 

色々な種類の生きものが、それぞれに自由に暮らせる不思議な団地。

たとえ子供でも、ひとりで住める、秘密基地みたいな小さな家。

傍で見守ってくれる、意志を持った置物や家具や絵。

美味しい実のなる木や、キノコみたいな木。

木よりも大きな花々は、きっと、

団地中にいい香りを漂わせていることでしょう。

大きな苺は、一粒で鍋いっぱいのジャムになります。

茂みには、小さな馬や象がいます。

仲良くなることが出来れば、

手のひらに乗ったり、肩に乗ったりしてくれるはずです。

空には、魚のような鳥のような生きものが飛んでいます。

とても賢い生きものなので、捕まえることは出来ません。

人懐こい雨雲には、少し注意が必要です。

巨大な蕪や人参は、みんなで食べても楽しいですし、

椅子替わりにも、ちょうど良いです。

葉っぱが日よけになりますし、

そこからの木漏れ日もきっときれいです。

 

物語を楽しんで頂けたら、何より嬉しいのですが、

みつあみちゃんの世界そのものを楽しんで頂けたら、

さらに嬉しいです。

子供の頃の自分が、

誰かが作ったお話の世界で空想遊びをしたように、

読んでくれた子供たちが(もちろん大人のみなさんも!)、

みつあみちゃんの世界に遊びに来てくれたら、とても幸せです。

みつあみちゃんも、そらいろくんも、ついでにワニくんも、

きっと、いつでも待っています。

 

 

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「てがみがほしいみつあみちゃん」は月刊絵本です。
ご購入の方法は、下記をご覧下さい。

  1. 書店での取り扱いは、お取り寄せのみとなっております。
    ご注文頂く際は、
    チャイルド本社 おはなしチャイルド第489号(12月号)
    『てがみがほしいみつあみちゃん』
    作・絵 井上コトリ
    と、ご注文下さい。
  2. Amazonなどのネットストアでも、ご注文いただけます。
  3.  経堂のハルカゼ舎さんで、12/2より、
    特別に店頭販売をして頂けることになりました。
    お近くの方は、ぜひご利用下さい。
  4. ハルカゼ舎さんのwebshopでも、ご購入いただけます。

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「てがみがほしいみつあみちゃん」と光の粒のこと 2015.12.01

20151201

20151201

本当に嬉しい事があった時、

私は光の粒が見える(ような気がする)事があります。

例えば、初めて自転車に乗れた時、初めて逆上がりが出来た時、

初めて手紙をもらった時……。

周りの景色が輝いて見えるような、

お日さまの光が、いつもより明るく降り注いで見えるような経験が、

みなさんにもあるのではないでしょうか?

 

強烈に嬉しい気持ちは、一瞬で過ぎ去って行きます。

光の粒も、一瞬で消えてしまいます。

でもその光は、その時の情景を、写真のように焼き付けて、

記憶の箱の中に残してくれます。

だから、どんなに時間が経っても、その箱を開けさえすれば、

私たちはその写真を見る事が出来るのです。

 

たとえいつか、自分自身が消えてしまったとしても、

その写真はどこか宙を漂い、未来の見知らぬ誰かの夢の中に忍び込む、

なんて事もあるかもしれません。

だから私たちは、その誰かの為にも、

沢山の幸せな目に遭わなければいけないのです。

「てがみがほしいみつあみちゃん」は、きっと、

いつかの誰かの、幸せな記憶なのだと思います。

 

追伸

関係者のみなさん、応援して下さったみなさん、

身近なところで励まして下さった友人知人のみなさん、

本当にありがとうございました!

 

 

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「てがみがほしいみつあみちゃん」は月刊絵本です。
ご購入の方法は、下記をご覧下さい。

  1. 書店での取り扱いは、お取り寄せのみとなっております。
    ご注文頂く際は、
    チャイルド本社 おはなしチャイルド第489号(12月号)
    『てがみがほしいみつあみちゃん』
    作・絵 井上コトリ
    と、ご注文下さい。
  2. Amazonなどのネットストアでも、ご注文いただけます。
  3.  経堂のハルカゼ舎さんで、12/2より、
    特別に店頭販売をして頂けることになりました。
    お近くの方は、ぜひご利用下さい。
  4. ハルカゼ舎さんのwebshopでも、ご購入いただけます。

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てがみがほしいみつあみちゃん〜あらすじ〜 2015.11.17

20151117

20151117

「てがみがほしいみつあみちゃん」のあらすじを、

動画風にまとめてみました。

機械音痴の私が、Macに元々ついているiMovieとやらで、

何とかかんとか作ったものなので、ショボショボですが……

大体のあらすじや、みつあみちゃんの世界がどんな世界なのかは、

何となく分かっていただけるかな?と思います。

頑張って作ったので、ぜひ沢山観てやって下さい!

 

 

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おはなしチャイルドNo.489「てがみがほしいみつあみちゃん」

作・絵 井上コトリ

発行 チャイルド本社

定価は380円(税込)、2015年12月1日に発行です。

月刊絵本のため、書店の売り場には並びません。

 

☆ご購入の方法

Amazonでご購入いただけます。

・お近くの書店で、お取り寄せいただけます。

お取り寄せの際は、下記の情報をお伝え下さい。

おはなしチャイルドNo.489「てがみがほしいみつあみちゃん」

作・絵 /井上コトリ 発行/チャイルド本社

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光の粒の話 2015.10.23

hikari

hikari

とても嬉しい事があった時、私には、

光の粒(のようなもの)が見える事がある。

〝世界がキラキラ輝いて見える〟

なんていう表現があるけれど、それを現実にしたような、

木漏れ日のようなものが、自分の視界に溢れかえっているような、

そんな時がある。

 

長い間、それは自分の気のせいだと思っていた。

〝世界がキラキラ輝いて見える〟というよくある表現に、

自分の感覚が引っ張られているのだと思っていた。

ところがある時、その話をしたら、

理系の知人が、こんな事を教えてくれた。

嬉しい事があると、脳の中で、あるホルモンが出て、

その影響で瞳孔が大きくなり、光を多く感じるというのだ。

「僕も、嬉しい事があると、キラキラして見えますよ。」

知人はそう言った。

 

こういう時、夢のない話と思うか、

むしろ夢のある話と思うかは、

両極端に分かれるのではないかと思う。

私の場合は後者だ。

自分の気のせいだと思っていた事が、現実に起こりうる事で、

おそらく多くの人も経験している事だという事が分かったのだ。

なんて夢のある話だろう!と思った。

 

残念ながら、そのホルモンの名前は忘れてしまった。

教えてくれた理系の知人は、もうこの世にいない。

だから、もう1度聞く事は出来ないのだ。

検索をかければ、すぐに分かる事だろうと思う。

でも、しないでおこうと思う。

いつか、偶然手にした本の1文に、

それを見つけるかもしれないし、

別の誰かが教えてくれるかもしれない。

それを、楽しみに待とうと思う。

 

理系の知人に、光を見せた嬉しい出来事は、

どんな出来事だったのだろう?

その時の情景は、まるで例の光が焼き付けた写真のように、

記憶の中に、ずっと大切に残されていただろう。

そういう幸せな記憶は、

たとえその人が消えてしまった後も、この世に留まって、

宙に漂ったりしているのではないだろうか?

そして時々、誰かの夢の中に忍び込んでは、

幸せな夢となって現れるような、

そんな事もあるのではないだろうか?

 

そんな気がする。

ただの、気のせいの話だ。

でもその気のせいを、あの時のように、

いつか誰かが証明してくれるかもしれない。

そんな嬉しい事があったら、

私はまた、光の粒を見るだろうと思う。

見本 2015.10.20

20151021

20151021

「てがみがほしいみつあみちゃん」、見本が届いた!

10月末か11月頭になると伺っていたから、びっくり嬉しい。

発行は12月なので、もう少し先。

担当さんに、「編集部では好評です」と言ってもらえて、

少しほっとした。

あとは、子どもたちやそのお母さん、保育士さんたちが、

楽しんでくれるといいのだけど…

こればかりはもう分からないから、ドキドキ過ごすしかない。

 

「みつあみちゃん」の作業が落ち着いてから、

しばらく時間はあったのだけど、

出来上がりまでは、何となくそわそわ落ち着かなくて、

ここ1ヶ月ほど、だいぶのんびりと過ごした。

散歩をしたり、お茶をしたり、ごはんを作ったり食べたり、

気ままに落書きをしたり。

自分が何者でもない感覚は、気楽でもあり、不安でもあり、

どこか寂しくもあり、始終フワフワとした不思議な感じだった。

 

次の本は、タコが主役ののんびりとした世界の話。

舞台は、海じゃなくて山。

この間、担当さんと打ち合わせをした時、

私は売れっ子でもないのに、生意気に疲れていて、

スケジュールについて、のらりくらりとしていたら、

「井上さんのペースで大丈夫だから」と言って下さって、

なんて優しい人なんだろう。

今思うと、申し訳ない。

気力体力が復活してきて、頭の働きが戻ってきたら、

自分は本当に恵まれているなぁ、と思った。

「みつあみちゃん」も出来上がって、

頭も切り替わってきたから、またがんばりたい。

来年の初夏には出版出来るといいな。

美味しい山の空気がもれてくるような、いい本にしたいな。

 

タコのお話とは別に、自分にはどうしても本にしたい

物語があって、(大げさな表現だけど)死ぬまでに

本にしたいなぁ、とずっと思っている。

暗いし、こわいし、悲しい話だから、

なかなか難しいと思うけど、最後はすごく希望があって、

自分が子供の頃に読んだら、きっと気に入っただろうと思う。

がんばっていれば、いつか本にできるかな?

のんびりはこれでおしまい。

今日からまたがんばろう。

校了と少しお知らせ 2015.09.30

20140930

20140930

『てがみがほしいみつあみちゃん』、校了しました。

 

上の画像は、校了記念に描いた、みつあみちゃんの世界。

お菓子の箱とかに出来たら楽しいなぁ、なんて思いながら

描きました。

みつあみちゃんの世界には、子供だった自分が

「あったらいいな、いたらいいな」と思っていたものたちを、

それこそお菓子の詰め合わせのように、たくさん詰めました。

それは、直接物語には関わってこないけれど、

みつあみちゃんの世界を作る、大切なものたちです。

物語を楽しんでもらいたいのは勿論なのですが、

読み終わった後にも、

その世界で空想遊びをしてもらえたらいいな、

と願いながら作った絵本です。

その辺りの事については、また改めてここに書こうと思います。

 

発行日にはまだ時間がありますが、大まかなお知らせを。

『てがみがほしいみつあみちゃん』は、月刊絵本なので、

基本的には、定期購読をされている園で毎月配布されるものです。

チャイルド本社「おはなしチャイルド」を購読されているお子さん、

ご家族の皆さん、ぜひご覧下さい。

『みつあみちゃん』は12月号なので、12月の初旬頃、配布される予定です。

(園によって、配布の時期は幅があるようです。)

なのですが、書店でご注文を頂ければ、一般の方にもご購入いただけます。

ハードカバーではありませんが、380円と大変お買い得です!

少しお手間をかけてしまいますが、ご注文頂けると嬉しいです。

書店によって、時々受け付け出来ない事もあるそうなのですが、

大きめの書店でしたら、まず大丈夫との事です。

ご注文頂く際は、

チャイルド本社 おはなしチャイルド第489号(12月号)

『てがみがほしいみつあみちゃん』

作・絵 井上コトリ

と、ご注文下さい。

出版社に直接ご注文頂く事も出来るのですが、

送料がかかってしまうので、お近くの書店でご注文頂くのがおすすめです。

私の方で、手売りも出来たらよいのですが…

ちょっと、確認してみます。

ご購入の方法は、発行が近づいたら、また改めてお知らせしようと思います。

 

素直な物語と、大好きな世界が描けました。

『てがみがほしいみつあみちゃん』を、どうぞよろしくお願い致します。

 

亀洗い 2015.09.05

kame

kame

夕方、いつもの道を歩いていると、

住宅に併設された駐車場で、

かがんで何かを洗っている人がいる。

ホースで勢いよく、バシャバシャと洗っている。

 

車を洗浄した後に、洗車道具でも洗っているのだろうか?

と思ったら、亀だった。

カレー皿くらいの大きさの、なかなか立派な亀が、

みかん箱くらいの大きさの水槽に入ったまま、

水槽ごと洗われている。

洗い主は、ホースの水をバシャバシャと掛けては捨て、

掛けては捨て、を繰り返している。

亀を水槽から出して、水槽をタワシで擦ったり、

必要によっては、亀本体も擦ったりしなければいけないのが、

面倒なのだろう。

水圧だけで、亀も水槽もきれいにするんだ、

という意気込みが伝わってくる洗い方だ。

亀は抵抗する様子もなく、ガタゴトとなすがままにされている。

 

亀はどんな気持ちなのだろうか?

やめてほしいのだろうか?何とも思っていないのだろうか?

それとも、楽しんでいるのだろうか?

 

ふと、自分が子供の頃、ガソリンスタンドの洗車機に、

車に乗ったまま入るのが好きだったのを思い出した。

ひとりで車に乗っていると、ちょっと恐くて、ドキドキして、

自分が強くなったような気がして興奮した。

ガソリンスタンドに行くと、よくせがんだものだった。

 

一瞬、亀と心が通じたような気がした。

気のせいかもしれないけれど。

お花みたいな人 2015.09.03

ohana

ohana

知っている人が亡くなったという話を、人づてに聞いた。

ご病気を抱えていたのは知っていたのだけど、

あまりに突然な気がして、まさか、と思った。

 

最初は信じられないような、ぼんやりとした気持ちでいたけれど、

しばらくしたらポロポロ涙が出てきて、止まらなかった。

それで、よくよく思い返してみると、

その人にお会いしたのはたった2回ほどで、

しかも、どちらも数分の間だけだったから、驚いてしまった。

どうしてこんなに涙が出るのだろう?と不思議に思った。

その人も絵を描いている人だから、というのはあるかもしれないし、

SNSで、時々おしゃべりをさせていただいた事もあるので、

純粋に2回しかお会いしていない、というのとは、

ちょっと違うかもしれない。

それでも、こんなに涙が出るのは、やっぱり不思議だった。

それで、思った。

私は多分、これからもっとお近づきになれるつもりでいたのだ。

勝手に、そんな気でいたのだ。

今はまだ、その機会がないけれど、

これからきっとそういう機会があって、

少しずつお近づきになっていくのだろうと、思い込んでいた。

現実には、未来の不確かな事なのに、

心の中では現実のようになっていた。

だから、こんなにも涙が出たのだろう。

 

その人の個展会場にお邪魔した時、初めて会った私に、

「あなたの絵が好きなんですよ」と言って下さった。

優しさもあったのかもしれないけれど、とても嬉しかった。

「私もあなたの絵が好きです」と言おうとして、やめてしまった。

そのタイミングで言ったら、お返しのように聞こえてしまう気がして、

嘘くさく聞こえてしまう気がして、やめてしまった。

もちろん、好きだから個展にお邪魔しているわけなんだけど、

そういう事は、言葉にしないと案外伝わらないものかもしれない。

言えばよかった。本当に。バカだったなぁ、と思う。

 

白いお花みたいに、清らかで、可愛らしくて、

優しくて、強い人だったと思う。

私はそれを知るほどに近づけなかったけれど、

きっとそういう人だったと思う。

色校正 2015.09.04

20150904

20150904

『てがみがほしいみつあみちゃん』の色校正をしに、

編集部にお邪魔した。

 

今回は、正式な名前は分からないけれど、

マットコート系の紙を使っているので、

風合いのある紙を使った時に比べると、

発色がとてもきれい。

緑色がもう少し鮮やかになるといいな、というのと、

薄暗い場面が、ひんやりした雰囲気になるといいな、

というくらいだった。

初校でかなり良い感じだったので、再校でより良くなるといいな。

今月中に、校了する予定。

 

編集部のみなさん、とても忙しそうだったけれど、

知っている方々とご挨拶が出来て嬉しかった。

帰り際になって、突然土砂降りになってしまって、

傘をお借りしたのに、道の途中で晴天に。

せっかく借りたのに、なんだか申し訳ない気分。