幸せな仕事 2013.04.14

moomin

MOE 5月号のBOOK in BOOK「ムーミンかわいいものBOOK」にて、“東京下町ムーミンさんぽ”という、イラストエッセイを書かせていただきました。

子どもの頃から大好きだったムーミンの物語と、ずっとやってみたかったイラストエッセイというジャンル。誕生日とクリスマスが一緒にやってきたような、本当に幸せな仕事でした。

ムーミンとの最初の出会いは、実家の本棚でした。本好きの叔母からまとめて貰った古本の中にあった「たのしいムーミン一家」。当時は、まだ自分で読める年ではなく、母に読んでもらいました。変な生き物がウヨウヨといる、どこかほの暗い物語。大好きになりました。
「ホクオウ」という単語を、この時母から教えてもらったのを、妙に覚えています。

それから何年かして、アニメの放送が始まったのです。それで、他にも何冊もあると知り、図書館に何度か通って(たしか、上限が3冊だったのです)、夢中で全部読みました。
とにかく大変な事が起こるし、結構みんな変人(!)だし、でも、きっとだからこそ、全ての出来事やモノや生き物が、当たり前のように受け入れられていて、暗いからこそ優しいその世界に、とても憧れました。その世界の住人になりたくて、夢にまで出てくるほど!

今思えば、難しい年頃の時期、自分と周りの違いなんかに、変に悩んだりする時期、このおかしな生き物たちや世界に、ずいぶん助けられていたのかもしれません。

そしてまた、今度は別の形で、助けられてしまいました。
新しいジャンル(それも、ずっとやってみたかった)に、挑戦出来るのは、とても幸せな事です。

もう1度、読み返してみようと思います。
大人になった自分が、今度はどんな風に感じるか、とても楽しみです。

(追記 : このような機会と、不慣れな私の面倒を見て下さったライターのAさんに、心から「ありがとうございます!」と言いたいです。)