「こどもオレンジページNo.9」。

今回も巻頭のページで5人の絵を描きました。
餅つきの絵です。
ハルカゼ舎さんのカレンダーフェアは無事に終了しました。
ご来店いただいたみなさま、またweb shopでご購入いただいたみなさま、
ありがとうございました。
私は今回も手ぬぐいカレンダーを作りました。
子年から作りはじめて、これで7枚目です。
2026年・午年は、「まる顔の馬がラッタッタ」。
まる顔の馬が飛んだり跳ねたりする絵柄です。
デザインは例年通り、上半分が絵柄、
下半分がカレンダーです。
「まる顔の馬がラッタッタ」という詩のオマケ付きです。
今までの手ぬぐいカレンダーと。
色とりどり。
2026年は、「バラ色の1年になりますように」と願いを込めて、
明るいピンク“ローズタンドル”という色にしました。
あわせて出展した描き下ろしの絵「まる顔の馬がすむ家は」。
(sold outとなりました。ありがとうございました。)
こちらのポストカードは新作ではないのですが、
今回のフェアに便乗して?いつもより売れているみたいです。
年賀状用かもしれませんね。ありがとうございます。
カレンダーフェアは終了しましたが、カレンダーの販売は続いております。
ハルカゼ舎さんの店頭・web shopともに、若干在庫がございます。
来年のおともにぜひ、まる顔の馬を◯
ラッタッタ!と、楽しい気分になりますよ。
年末年始の贈り物にもおすすめです。
丸善丸の内本店での「しってた?」原画展、無事に終了しました。
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
それから、今回の原画展や、もちろんそれ以外の場所でも、
絵本をご購入くださったみなさま、ありがとうございました。
最終日に、丸善の書店員さんやBL出版の営業さんとお話をして、
当たり前のことではあるのですが、本を作ることができるのは、
売ってくださる人や買ってくださる人がいるからだということを
改めて感じました。いつも、本当にありがとうございます。
「しってた?」(文 / 二宮由紀子、絵 / 井上コトリ、BL出版)
のことを、これからもよろしくお願いいたします。
近々楽しいお知らせをすることができそうです。
「てがみがほしいみつあみちゃん」の主人公、
元気な赤毛の女の子「みつあみちゃん」の、シリーズ2作目が完成しました。
タイトルは、「みつあみちゃんとハルノオトズレ」です。
“みつあみちゃんとそらいろくんは、春が訪れた日の夜に、
一瞬だけ咲く不思議な花・ハルノオトズレを見に出かけるのですが…”
前作の「てがみがほしいみつあみちゃん」は、
みつあみちゃんとそらいろくんのキャラクターが前面に出たお話でしたが、
今作は、みつあみちゃんの住む世界そのものが、主人公のようなお話です。
もちろん、みつあみちゃんとそらいろくんは、
中心人物としてお話を動かしていきますし、キーパーソンのわにくんや、
不思議な生き物、怪しげな森の人たちも登場します。
今回の企画が通った時(大体の内容が決まって、制作することが決まった時)、
メッセージだとかテーマのようなものは、なくてよいと思っていました。
むしろ、そういうものを努めて設けないことが今回のテーマ、
押し付けがましいものは要らない、と思っていました。
でも、たまたまこれが春のお話だったことで、「3月号にしましょう」
というご連絡を頂いた時、少し気持ちが変わりました。
この絵本を読む頃に、卒園を迎えるこどもたちがいるのです。
メッセージやテーマというわけではないのですが、卒園するこどもたちに、
おめでとうの気持ちを込めた絵本にしたいな、と思うようになりました。
お祝いの音楽のような、花火のような、花束のような、紙吹雪のような。
そんな、できる限り美しい絵本にしたいな、と思うようになりました。
私の画力による美しさなんて、たかが知れているわけですが…
美しさは、決して形だけで作られるのではないはずです。
その時から、私なりに、美しさについて考えながら、少しずつ手直しをして、
今の形に至りました。
美しいということは、きっと、清らかなこと。可愛らしいこと。甘いこと。
素朴なこと。優しいこと。厳しいこと。凛としたこと。潔いこと。儚いこと。
楽しいこと。ドキドキすること。少し寂しいこと。少し悲しいこと。少し切ないこと。
強いのに弱いこと。弱いのに強いこと。汚いようで、きれいなこと。
きらりと光ること。透明感のあること。
明るさの中に闇があること。闇の中に明るさがあること。
賑やかなこと。静かなこと。暖かいこと。冷たいこと。
不思議なこと。どうしてもわからないこと。
単純なことと、複雑なこと。一瞬のことと、永遠のこと。
そういう様々なもの(時に相反するもの)が混ざり合って、
美しさになっていくのだと思います。
美しい風景は、美しい思い出を作ります。美しい思い出は、
いつかふと挫けそうになった時、勇気を作る小さな魔法になるはずです。
だからきっと、美しい風景を持つ人は、美しく生きていけるのだと思うのです。
「春の景色を見に行きたいな」
この本を読んで、そんな気分になってもらえたら嬉しいです。
これから訪れる新しい季節が、皆さんにとって、素晴らしいものになりますように。
(追記)
この企画を繋いで下さった、前任のKさん、引き継いで下さった、後任のAさん、
本当にお世話になりました!
『てがみがほしいみつあみちゃん』が、韓国語版になりました。
みつあみちゃんは、2015年に、月刊絵本の12月号として刊行された、
私の絵本です。
絵の中にある、ポストや手紙の小さな文字も、全てハングル文字になっています。
きれいに置き換えて下さいました。
作者的に、ひそかに嬉しかったのは裏表紙。
月刊絵本では白地(名前を書くための場所)に隠れていた部分が
出てきたことです。(左が韓国語版、右が月刊絵本)
月刊絵本の編集者さん、日本と韓国を繋ぐ役割の方々、
それから韓国語版の編集者さん、翻訳の方、デザイナーさん、
ありがとうございます!
自分の絵本が、お隣の国で出版されてとても嬉しいです。
韓国の子供たちに、みつあみちゃんを楽しんでもらえますように、
と祈っています。
すっかり後半になった2017年。絵本の方はお休みしてしまいましたが、
早く作りたいなぁ、という気持ちがふつふつと湧いています。